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断薬に於ける罠

私たちは栄養を摂らなければ生きていけない。それは私たちを構成している細胞が栄養を欲するからだ。
このことは動物も、植物も同じだ。
しかし、問題はどの程度の栄養素が必要か、ということだ。
実は、現代人の多くは栄養過多である。(勿論、発展途上国など、個別に於いてはそうではない。)
各細胞には代謝のサイクル期間(細胞の寿命)があり、例えば、顆粒球(白血球の一種)だと2日ほどだが、肺細胞は3ヶ月ほどで細胞が入れ替わる。
体内の至るところで絶えずスクラップ&ビルドが行われているので、ヒトを含めた有機生命体を動的平衡存在という。(クドイようだが、農作物も同じだ。)
この動的平衡(→生命)は、さまざまな生理機能(多くは化学反応)によって支えられているが、一般の方が意識しておいた方がいいことは「恒常性機能」と「耐性機能」についてだろう。
人体は高濃度酸素下でも、低濃度酸素下でも異常をきたすように、限られた一定の条件下(閾値内)でのみ正常に活動することが出来る。
それで、人体生理は様々な工夫によって体内の化学反応環境(特に血液環境など)のバランス維持に努めている。
しかし、様々な理由で、そのバランスが崩れてしまう。すると、一義的には恒常性機能が働いて元に戻すのだが、それが度重なると(脳がギブアップして)新しい恒常性基準が設けられることになる。(逆も真なりで、いずれにしても恒常性機能の働きによって一直線には変化しない。)
その結果、上昇も、下降も直線ではなく、波をうちながら変化して行くのだ。
末期ガンの患者などで、一時期「小康状態(僅かな期間の寛解状態)」に患者ら遺族が「安心」するということがあるが、これも波動的変化(悪化、良化を繰り返しながらの変化)によるものだ。
(良くも悪くも)このことは恒常性機能の働きによって元に戻ろう(例えば、太っている人がダイエットすると身体は元の太った状態に戻ろうとする=リバウンド)する。
病人の症状が一時期よくなっても、身体は恒常性機能によって元の病状に戻ろうとする。
奇異に聞こえるかも知れないが、実は、身体を悪くするときにもこれと同じ道のりを辿っているのだ。
身体が一時期悪くなっても、(恒常性機能と自己治癒能力などによって)身体は短期間の内に元の正常な状態に戻ってしまうのだ。
お腹がパンパンに膨れて苦しくなるほど過剰に食べても翌日には元の体重、スタイルに戻っていた経験が誰にでもあるはずだ。
これも恒常性機能によるものだ。
つまり、体重やスタイルは生理機能によって守られていて、そう簡単には太ることはないのだ。(成長期は例外。)
相撲取りも新弟子のころにはなかなか太らなくて困るそうだが、食っちゃ寝。食っちゃ寝で、短期間の内に生理機能(恒常性機能など)をギブアップさせて太って行くのだ。

つづく

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最終更新日:2015-06-19 01:00

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